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バビースモ硝子体内注射液を当院で採用しました。

2022/07/10

中外製薬は2022年5月25日、「中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性(滲出型AMD)」と「糖尿病黄斑浮腫(DME)」の治療薬「バビースモ硝子体内注射液」(一般名・ファリシマブ)を発売しました。

眼科領域における初のバイスペシフィック抗体「バビースモ」が、中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)に対し製造販売承認を取得しました。

血管内皮増殖因子-A(VEGF-A)およびアンジオポエチン-2(Ang-2)の働きを阻害するバイスペシフィック抗体により、nAMD、DMEに関与する2つの疾患経路を阻害。今までは、抗VEGFのみを阻害する注射液しかありませんでした。

nAMD、DMEに対し、眼内注射剤の第III相臨床試験において初めて最長16週間隔の持続性を達成した治療薬であることにより、1回の注射でより長く持続効果が発揮できる可能性があります。

nAMDは、加齢による脈絡膜新生血管が網膜下に伸長することで、浸出液や血液が漏出し、網膜浮腫や浸出液の貯留が視力障害を引き起こす疾患です。

世界的に60歳以上の視力喪失の主な原因の一つに数えられ、国内患者数は約88万人と推計されています1

DMEは、糖尿病網膜症の合併症の一つであり、国内患者数は71万人以上と推計されています2。網膜の血管から血漿成分が漏出し、黄斑部に浮腫が生じて視力障害が起こるもので、視力喪失に至る場合もあります。

当院では、すでに採用し、7月にすでに使用される患者さんの予約が入っております。

nAMDやDMEの治療は、1回の注射で終わることはありません。何回も注射治療を繰り返すことにより完治もしくは寛解が得られる病気です。

注射の回数を減らしてより患者の負担を軽減するために薬の効果の持続が長いバビースモが今後期待される薬剤です。詳しくは、眼科外来でお気軽にお問い合わせください。

 

1.安田美穂.久山町研究.あたらしい眼科 2016;33:1247-51.

2.Yau JW, Rogers SL, Kawasaki R, Lamoureux EL, Kowalski JW, Bek T, et al; Meta-Analysis for Eye Disease (META-EYE) Study Group. Global prevalence and major risk factors of diabetic retinopathy. Diabetes Care 2012;35:556-64.

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